臨床工学技士とは
臨床工学技士とは、医療技術の進歩に伴って高度化かつ複雑化する医療機器の安全性の確保と有効性維持の担い手として、1987年に制定された国家資格です。
九州鉄道記念病院では2013年4月に臨床工学室を開設し、現在は2名体制で医療機器の安全性確保に努めています。
臨床工学技士の業務内容について
臨床工学技士の業務内容は、患者さんの生命に直接関わる生命維持管理装置の操作・管理を行うことで治療のサポートをし、医療機器がいつでも安全に使用できるように毎日点検を行うことです。安心・安全な医療提供ができるよう、日々研鑽を積んでいます。
① 医療機器の中央管理・メンテナンス
医療機器は臨床工学室で中央管理し、使用後に点検することで、常に安全に使用できるように整えています。また、中央管理することで、機器の状態や稼働率も把握でき、無駄な機器購入を避け、コスト削減にも貢献しています。
- 主な中央管理機器
輸液ポンプ、シリンジポンプ、人工呼吸器、フットポンプ、小型シリンジポンプ、低圧持続吸引器、除細動器、経腸栄養ポンプ、患者監視装置、ベッドサイドモニタ、自動血圧計、パルスオキシメーター、IABP、血液ガス装置、離床センサー、離院センサー ほか
② 臨床支援業務
臨床支援業務では、人工呼吸器の操作・管理・保守、RFA(ラジオ波焼灼術)での機器操作に携わっています。
③ 手術室業務
麻酔器、腹腔鏡、関節鏡、手術台、電気メス、眼科手術機器、眼科顕微鏡、無影灯など、手術に使用する機器の点検に携わっています。また、硬性鏡やラパロ鉗子の使用後点検も行っています。
④ 血液浄化業務
CART(腹水濾過濃縮再静注法)を中心に携わっています。
- 過去6年間(2015~2020年)の実績・・・215件
⑤ 循環器業務
- ペースメーカー業務(術前チェック、ベースメーカー外来、遠隔モニタリング)
⑥ 医療ガス点検業務
医療行為に必要な各種医療ガスや設備が安全に保たれているかの日常点検
⑦ 内視鏡業務
機器管理、カメラの洗浄
⑧ 啓発活動
- 看護師への医療機器講習
- BLS(一次救命処置)研修でのAED使用方法の説明(年4回開催)
- RST(呼吸器ケアサポートチーム)への参加(週1回ラウンド)
資格取得一覧 ほか
資格取得一覧
- 第2種ME技術者
- 3学会合同呼吸療法認定士
- 臨床検査技師
医療機器研修修了書一覧
- 輸液ポンプ(TE-161S)メンテナンス講習会修了
- 輸液ポンプ(OT-808)メンテンス講習会修了
- シリンジポンプ(TE-331S/332S)メンテナンス講習修了
- 電動式低圧吸引器(メラサキューム)メンテナンス講習修了
- AVインパルスシステム6000保守点検研修修了
- SCD700 Series Technical Training 修了
- 医療ガス安全講習会修了