ごあいさつ
家庭で美味しく食事をいただく・・・
時には仲間と適量のお酒で人生について語りあう・・・
健康的な食生活は豊かな人生をおくる上で最も大切なことの一つです。
その食生活を支えているのが消化器です。皆様が日々いただいている食事は、食道、胃十二指腸、小腸、大腸と運ばれていく間に消化され、栄養の吸収が行われます。また肝臓、胆道(胆のう、胆管)、膵臓ではそれぞれ栄養の貯蔵や効果的な消化に必要な消化液の産生、血糖値をコントロールするホルモンの産生などが行われています。
食事が美味しく食べられない、すぐにお腹いっぱいになる、胸がむかむかしたり吐いてしまう、便秘や下痢を繰り返す、腹痛やお腹が張ったりする、便の色がいつもと違う(黒かったり血液が付着している)、おしりが痛む、貧血気味である、皮膚や白目が黄色っぽくなっている(黄疸)。これらは消化器からの救難信号(SOS)です。
当消化器センターは4つの部門からなり、北九州市門司地区を中心に多くの患者さんにご来院いただいております。
○ 消化器内科(産業医科大学第3内科)
消化器内視鏡学会専門医を含む常勤4名+非常勤6名
○ 外科(九州大学第一外科)
外科学会指導医/専門医、消化器外科学会指導医/専門医、肝胆膵外科学会高度技能指導医、大腸肛門病学会指導医/専門医などの資格を持つ常勤6名
○ 外来化学療法室
がん治療認定医、がん化学療法認定看護師1名
○ 病理診断科
日本病理学会指導医/専門医、日本臨床細胞学会指導医/専門医などの資格を持つ常勤医1名
以上のプロフェッショナルな4部門が迅速に、スムーズで緊密な連携を行うことで皆様に充実した医療(検診、検査、治療)を提供させていただきたいと考えております。お気軽にご相談ください。
九州鉄道記念病院 副院長 外科 亀井隆史
がんの罹患率は加齢とともに増加します。
当院では北九州市がん検診、人間ドック、生活習慣病予防健診を初めとして各種の検診・健診を受診することができますのでページをご覧になり、ご利用ください。
食道、胃、腸や肝胆膵疾患など、幅広い消化器疾患をカバーしています。
1.消化器内科の概要
消化器疾患全般について質の高い診断・治療をおこなえるように注力しています。特に、内視鏡を使ったより苦痛の少ない検査、より低侵襲な治療を個々の患者さんに最適なかたちで提供できるように努めております。
2.主な対象疾患
・ 食道、胃、十二指腸、大腸など消化管の疾患(悪性腫瘍、潰瘍、腸炎、過敏性腸症候群 など)
・ 肝臓、胆のう、胆管、膵臓の疾患(悪性腫瘍、胆石、膵炎 など)
3.検査・治療の特色
各種内視鏡検査は鎮静剤を使用しながら楽に受けることができます。消化管出血や胆石症といった急性期疾患に対する緊急治療も365日24時間おこなっております。早期癌の内視鏡的切除についても積極的に取り組んでおります。
【主な検査】
・ 消化管内視鏡検査(胃カメラ、大腸カメラ、超音波内視鏡)
・ 早期癌に対する内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)
・ ポリープ等に対する内視鏡的粘膜切除術(EMR)
・ 内視鏡的逆行性膵胆管造影(ERCP)およびその関連手技(EST等)
・ 超音波内視鏡下穿刺吸収法(EUS-FNA)
・ 経皮内視鏡的胃ろう造設術(PEG)
食道,胃,大腸,肝臓,膵臓,胆道(胆のう,胆管)の手術を腹腔鏡を適切に使って行っています。
1.最先端の内視鏡技術
早期発見が難しいといわれる肝胆膵の悪性疾患の診断や治療に欠かせない種々の内視鏡検査/処置(ERCP,EST,ERBD)や内視鏡を利用した胃瘻造設術(PEG)を積極的に行っております。また、早期の癌に対して腹腔鏡を用いた「傷の小さな」「体にやさしい」手術を積極的に行っております。
2.日帰り手術
お仕事などでお忙しい方はヘルニア(脱腸)や痔核、胆石症などの治療では短期入院治療(一泊二日から)も可能です。
3.オーダーメイド治療
癌などの悪性疾患の治療では早期発見や適切な手術治療はもちろんのこと、安心して治療をうけていただく環境もとても大切なことと考えております。ご高齢の方や術後の体力の回復に自信のない方にはリハビリ/療養病棟を効果的に利用した“安心のゆったり治療”を提供いたします。
通院で化学療法を行う患者さんに、より快適で安全な環境を提供します。
1. 外来化学療法室とは
外来化学療法室は、通院で化学療法を行う患者さんに、「より快適により安全に安心して治療を受けられる空間」をご提供する目的で平成25年4月1日に設置した治療室です。抗がん剤治療に関して専門の知識を持つ医師、看護師、薬剤師が連携して患者さんの治療にあたるとともに、治療中は落ち着いた環境でテレビや音楽鑑賞をして頂きながら快適に過ごしていただけます。
2. ご利用可能な患者さん
・ 化学療法治療(点滴・CVポートなど)を外来通院で行う方(乳がん、大腸がん、胃がん、膵臓がん、胆管がん)
・ リウマチの生物学的製剤(点滴)を使用する方
3. スタッフ
抗がん剤治療に関して専門的な知識を有する専任の医師および看護師がおり、抗がん剤やリウマチの生物学的製剤に関する専門的な知識を持つ薬剤師が患者さんのご希望により薬についてのご相談をお受けします。
組織・細胞を顕微鏡等で調べ、診断します。
1.組織診断、細胞診断などの病理診断は最終診断として、臨床の先生方の治療、経過観察などの重要な情報となっています。
特にがん診療においては迅速・的確な病理診断は必須です。当病理診断科はより質の高い医療を地域の皆さまにご提供できるよう貢献して参ります。
2.術中迅速診断では、手術中にがんのリンパ節転移の有無などを顕微鏡で観察し15分以内に手術室に報告します。
手術を行う先生方への大きな支援となり、より的確な手術がなされます。
3.当科では、通常機器以外にも自動免疫染色装置や液状化細胞診断装置など、高度医療に対応可能な機器を導入しています。
4.手術臓器は全て写真撮影し、デジタル・ファイルとして管理・活用しています。ご紹介医療機関への報告資料として、また学術的な資料としても利用されています。
5.病理組織診断、細胞診断に加えて病理解剖も行い、迅速・正確な病理診断を心がけています。
病理解剖では、不幸にしてお亡くなりになられた患者さんを解剖させて頂き、病変の再評価を詳細に行い報告いたします。病理解剖診断は、これからの医療の重要な資料ともなっております。
6.他施設の病理診断を支援させて頂くことも可能です。医師が正確な診断治療する手助けをします。